てんかんの発作記録に使える防水カードはあります。市販の防水用紙・合成紙に印刷したカードや、普通の記録用紙をラミネート加工したカードを使う方法があります。
ただし、カードだけで発作の詳しい経過を十分に残すのは難しいため、外出時の簡易記録には防水カード、詳しい記録にはスマートフォンやノートという使い分けが向いています。
てんかんの発作記録に使える防水カードの種類
防水カードは、主に次の2種類です。目的や書き直しの有無で選びます。
| 種類 | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 防水用紙・合成紙のカード | 紙より水に強く、通常のカードに近い感覚で使える | 発作が起きた日時や場所をその場で記録する |
| ラミネート加工したカード | 印刷内容を水や汚れから保護しやすい。表面に書き込めるタイプもある | 記録項目を印刷した記録票や、緊急時の情報カードとして携帯する |
ラミネートした表面に書き込む場合は、ペンの種類によっては消えたり、逆に消せなくなったりします。購入前に、対応する筆記具や消去方法を確認してください。
防水の発作記録カードに入れる項目
カードには、後から発作の状況を思い出しやすくする項目を入れます。記録欄が小さい場合は、最低限の項目に絞ると使いやすくなります。
- 発作が始まった日時と、続いた時間
- 発作が起きた場所と、そのときの状況
- 発作前にあった症状や変化
- 発作中の様子
- 発作後の意識や体調
- けが、転倒、嘔吐などの有無
- 発作を見た人の名前や連絡先
- 服薬の状況や、飲み忘れの有無
発作の時間を正確に測れないこともあるため、「約5分」「時計で確認」など、どのように時間を記録したかも書けると役立ちます。
外出用なら「発作記録」と「緊急時カード」を分ける
発作記録カードは、発作の経過を残すためのものです。一方、緊急時カードは、本人が話せないときに周囲へ必要な情報を伝えるためのものです。目的が違うため、1枚にすべて詰め込まず、分けて持つ方法もあります。
緊急時カードに記載する情報
- 「てんかんの治療中」など、周囲に伝えたい情報
- 本人の名前
- 家族や支援者の連絡先
- 通院先や主治医の連絡先
- 服用中の薬
- 発作時にしてほしい対応、避けてほしい対応
- 救急要請など、医療者から指示されている対応
薬の名前や発作時の対応は、自己判断で決めず、主治医や薬剤師に確認した内容を記載してください。個人情報を載せるため、落としたときのことを考え、必要以上の情報は書かないことも大切です。
自分で防水カードを作る方法
専用の商品が見つからない場合は、記録欄を印刷してカードサイズに切り、ラミネート加工する方法があります。次の手順で作れます。
- 発作の日時、継続時間、症状、発作後の状態などの記録欄を作る。
- 記録欄をカードサイズで印刷する。
- 周囲を少し残してラミネート加工する。
- 角を丸く整え、財布やカードケースに入れる。
- 表面に書き込む場合は、実際に水でぬらして文字が消えないか確認する。
ラミネートのすき間から水が入ると、内部の紙が傷むことがあります。完全な防水を保証するものではないため、濡れた後はカードの内容が読めるか確認し、必要なら作り直してください。
防水カードを選ぶときの確認点
「防水」と表示されていても、製品によって耐水性や書き込みやすさは異なります。次の点を確認すると、用途に合うカードを選びやすくなります。
- 水にぬれた後も印刷が読めるか
- 表面にペンで書けるか
- 書いた内容を消せるか、消えにくいか
- カードのサイズが財布やカードケースに入るか
- 角が折れにくく、持ち運びやすいか
- 記録した個人情報を保護できるか
その場で書き足すカードなら、書き込みやすさを優先します。あらかじめ印刷した情報を持ち歩くカードなら、文字が水でにじまないことと、紛失時の個人情報対策を優先してください。
発作記録は医療機関へ伝える資料として保管する
防水カードは外出先でのメモに便利ですが、記録できる量には限りがあります。帰宅後にスマートフォンやノートへ詳しい内容を移し、日付順に保管すると、診察時に経過を説明しやすくなります。
動画を記録する場合は、周囲の安全を確保し、撮影よりも発作中の見守りを優先してください。記録の方法や、医療機関へ伝える項目について迷う場合は、次回の受診時に主治医へ相談すると安心です。
なお、発作が長く続く、短時間に繰り返す、呼吸が戻らない、強いけががあるなどの場合は、手元のカードへの記録よりも、地域の救急要請の基準に従うことを優先します。
てんかんの発作記録に使う防水カードは、防水用紙やラミネート加工で用意できます。外出時の簡易記録にはカードを使い、詳しい経過や緊急時の情報は、目的を分けて管理すると使いやすくなります。







