てんかん発作時は、眼鏡を守ることよりも本人の安全を優先します。発作中に眼鏡を無理に外そうとすると、顔や目を傷つけたり、介助する人がけがをしたりするおそれがあります。動きが激しくなく、安全に手が届く場合だけ、眼鏡をそっと外して近くの安全な場所へ移してください。
発作中に眼鏡を保護する方法
眼鏡を外せるかどうかは、発作の強さと周囲の状況で判断します。次の順番で対応してください。
- 本人が倒れそうなときは、眼鏡より先に転倒や頭部のけがを防ぎます。可能なら周囲の硬い物や角のある物を遠ざけます。
- 発作の動きが激しくなく、手を顔の近くに入れても危険がない場合は、眼鏡のつるやフレームを引っ張らず、そっと外します。
- 外した眼鏡は、踏まれたりぶつかったりしない場所に置きます。ポケットに入れる場合は、レンズが他の硬い物に当たらないようにします。
- 眼鏡を外すのが難しい場合は、無理に外さず、頭の下に柔らかい衣類やタオルなどを置いて頭を守ります。
- けいれんが治まったら、呼吸を確認し、可能なら体を横向きにします。眼鏡は本人の意識が戻り、安全を確認してから渡します。
発作中にしてはいけないこと
眼鏡を守ろうとして、次のような対応をしてはいけません。
- 眼鏡を強く引っ張って外す
- 本人の体や手足を押さえつける
- 顔や口の中に手や物を入れる
- 眼鏡をかけ直そうとする
- 発作中に水や薬を飲ませる
発作中に口へ物を入れると、口の中を傷つけたり、物を飲み込んだりする危険があります。眼鏡が壊れそうに見えても、発作が続いている間は本人を押さえつけず、頭と周囲の安全を守ることを優先してください。
発作が起こりそうなときに眼鏡を外せる場合
本人に発作の前兆があり、意識や体の動きを自分で保てる場合は、まず安全な場所で座るか横になります。そのうえで、可能なら自分で眼鏡を外し、ケースや安全な場所に置きます。
前兆があっても、無理に歩いて眼鏡を片付ける必要はありません。転倒しそうな場合は、眼鏡を持ったまま移動せず、周囲の人に安全確保を頼んでください。
発作後に眼鏡を確認するときの注意点
発作後は、本人の意識が十分に戻ってから眼鏡を確認します。フレームの変形やレンズのひび、鼻や耳の周囲の出血がないかを見て、壊れた眼鏡をすぐにかけ直さないようにします。
レンズが割れている、フレームが顔に食い込んでいる、目の痛みや見えにくさがある場合は、破片を無理に取り除かず、医療機関へ相談してください。目に強い痛みがある、出血が止まらない、意識が戻らない場合は救急要請が必要です。
救急車を呼ぶ目安
次のような場合は、眼鏡の破損とは別に、救急車を呼ぶことを検討してください。
- 発作が5分以上続いている
- 発作が繰り返され、意識が戻らない
- 呼吸が苦しそう、または発作後も呼吸が戻らない
- 頭を強く打った、目や顔をけがした
- 初めての発作である
- 水中で発作が起きた
発作の開始時刻が分かる場合は、時間を確認しておくと救急隊に状況を伝えやすくなります。
てんかん発作時の眼鏡は、安全に外せるときだけ外し、難しいときは無理に触らないのが基本です。眼鏡の保護よりも、頭を守ること、周囲の危険を取り除くこと、発作の時間と呼吸を確認することを優先してください。







