てんかん発作時の対応に防水シーツを使う方法は?

てんかん発作時の対応に防水シーツを使う方法は?

防水シーツは、てんかん発作そのものを止めるものではありません。発作中の失禁や嘔吐物で寝具が汚れるのを防ぎ、発作後の着替えや清掃をしやすくするために使います。発作中に無理に体を動かしてシーツを敷くのではなく、安全確保と呼吸の確認を優先してください。

てんかん発作時に防水シーツを使う基本方法

防水シーツは、マットレスの上に敷いて使用します。日頃から発作が起こる可能性がある人には、ベッド全体を覆う防水マットレスカバーの上に、交換しやすい吸水パッドや使い捨て防水シーツを重ねておくと対応しやすくなります。

  1. 発作が起きている人の頭の下に、衣類や柔らかいタオルなどを置いて頭を守ります。周囲の硬い物や尖った物は離します。
  2. 発作の開始時刻を確認します。時計やスマートフォンで時間を測ってください。
  3. 発作中は、体を押さえつけたり、無理に移動させたりしません。防水シーツを敷くために、けいれんしている体を持ち上げるのも避けます。
  4. けいれんが止まり、周囲に危険がないことを確認してから、可能であれば体を横向きにします。口や鼻をふさがない姿勢にしてください。
  5. 発作後に汚れがある場合は、意識と呼吸を確認したうえで、濡れた衣類や防水シーツを交換します。

発作中に嘔吐した場合や、意識が戻らない場合は、シーツの交換よりも気道をふさがない姿勢と呼吸の確認が優先です。顔の上にタオルや防水シーツをかけないでください。

防水シーツを敷く位置と重ね方

使い方は、マットレスを守る防水層と、汚れを受ける吸水層を分けるのが基本です。

  • 一番下:マットレス全体を覆う防水マットレスカバー
  • その上:通常のシーツ
  • 一番上:腰からお尻の下を中心に置く吸水パッドや交換用の防水シーツ

部分敷きのタイプは、腰からお尻の位置を十分に覆える大きさを選びます。寝返りでずれやすい場合は、四隅を固定できるタイプや、マットレス全体に取り付けるタイプが向いています。

ただし、発作中にシーツの端が体や首に巻き付いたり、顔にかかったりしないようにしてください。ひもで体を固定したり、シーツで体を包んだりする使い方は避けます。

発作中にしてはいけないこと

  • 口の中に指、スプーン、タオルなどを入れる
  • けいれんを止めようとして体を押さえつける
  • 意識が戻る前に水、薬、食べ物を与える
  • 危険がないのに、無理にベッドから移動させる
  • 発作中に防水シーツを敷くため、体を持ち上げる

「舌をかまないように物を入れる」という対応は危険です。発作中は、周囲の安全確保、時間の確認、呼吸の観察を行ってください。

救急車を呼ぶ目安

次のような場合は、救急車(119番)を要請してください。防水シーツの交換は、救急対応の後に行います。

  • けいれんが5分以上続く
  • 発作が繰り返され、意識が戻らない
  • 発作後も呼吸が苦しそう、または呼吸が戻らない
  • 初めて起きた発作である
  • 転倒による頭部のけが、出血、骨折が疑われる
  • 水中で起きた、妊娠中である、糖尿病があるなど、特別な危険がある

救急隊には、発作が始まった時刻、続いた時間、けいれんの様子、呼吸の状態、けがや嘔吐の有無を伝えます。可能であれば、本人の診療情報や服薬情報も準備してください。

普段から防水シーツを使う場合の注意点

発作時の失禁が心配でも、防水シーツだけで発作を安全にできるわけではありません。ベッドの周囲から硬い家具や転倒しやすい物を離し、頭をぶつける可能性がある場所にはクッションなどを置きます。

防水シーツは、発作後にすぐ交換できるよう、替えのシーツ、タオル、着替え、使い捨て手袋などと一緒に保管すると便利です。使用後は製品の洗濯表示に従い、破れや防水機能の低下がないか確認してください。

夜間の発作や失禁が繰り返される場合は、主治医に発作時の対応方法と救急受診の基準を確認しておきましょう。医師から発作時の薬を指示されている場合も、使用する量や方法を自己判断で変更しないでください。

防水シーツは「汚れへの備え」として使い、発作中は敷こうとせず、安全確保、時間の確認、呼吸の観察を優先します。発作が5分以上続く、呼吸に異常がある、初めての発作などの場合は、シーツの交換より119番通報を優先してください。